2022年ベストリリース
もう2022年も終わりそうなので、今年聴いたよかった曲を振り返り、みんな曲作ってくれてありがとうとなるコーナーです。 ちなみに去年も同じようなことをしていて、その時ですらもう全然曲聞いてなくて〜、という話をしていますが、今年はさらに聞いていないはずです。 修士論文、卒業、就職、移住などあり、今までの人生の中で最も激動の1年であったことは間違いなく、 音楽にかける時間も相対的に少なくなっていった…という言い訳をします。 それ自体はネガティブではなくて、他にやりたいことができたというのが正しいのですが、その話はまたどこかで。
そんなこんなを言いつつも、年2回のM3には両方参加することができましたし、 細々とですがそこそこの音楽活動ができた1年でした。
digの方は相変わらず信頼オタクのおすすめを聞くというのが多かったです。 なので信頼オタクの皆さんからすれば特に新しい発見はないかも知れませんが、一応の記録として書いておきます。
ちなみにヘッダー画像は何の関係もない葛西臨海公園です。 パソコン音楽クラブです。 今年はなぜか2回行きました。
2022年リリース部門
順番には特に意味はないです。
Dabin ft. Noelle Johnson - Remember (phritz Remix)
いわゆるポストクラシカル的な文脈も感じつつ、しっかりダンスミュージックであり、 しっかりポップスでもある、というバランスはまさにphritzさんのなせる技だな〜という感じです。 今年はやたら自分の周りで「光」音楽が流行っていたんですが、その系譜の中でもかなり好きな曲です。 ちなみに「光」音楽の定義は「光だな〜となる音楽」のことらしいです。
Alexander Panos - re:Turning
これも光音楽の系譜ですが、グリッチ、キモ音要素が加わることで、綺麗なだけじゃなくて、すげ〜〜となりますよね。 これまでベースミュージックなどの文脈で、力強さ、凶悪さ、あるいは無機質さみたいな概念の表出されることの多かった グリッチが美しさ効果的に表していてすごいですよね。 アルバム全体的に光グリッチ、あるいはインディーという感じで最高なので是非聞いてみてください。
Inu - scapegoat
この曲も光なのかも。 この曲もインディーとダンスミュージック、グリッチの曲ですが、ノスタルジックさもあり、 そしてハイパーポップ的な力強さがとてもかっこいい曲です。
Porter Robinson - Everything Goes On
Porter RobinsonがLeague of Legendに提供した曲?です。 Nurtureで見せたポップさとダンスミュージック文脈の融合に、さらに磨きがかかっていると思います。 メロディが強すぎる。歌詞も良すぎる。 去年もphritzとPorterがランクインしてましたが、こう見ると横に広げてないな〜という感じはしますね。 まあでもいい曲はいいしな…
Midnight Grand Orchestra - 流星群
あ〜あ。 聞くたびに終わりの気持ちになるので正しい用法・用量で聞くようにしましょう。 Taku Inoue率いる新プロジェクトMidnight Grand Orchestraの1st Mini Albumから、 イノタクにしては珍しい?ローテンポな曲です。 いうまでもないですが特大感情の表現がうますぎるんですよね。 イノタクといえばポップなダンスミュージックみたいなのを思い出しがちですが、この曲は同時に得意としている「デカ」の部分がめちゃブーストされてますね。 こういう曲ももっと作ってくださ〜い。
安野希世乃 - A piece of cake
オタク枠。安野希世乃さんの最新アルバムより表題曲。作曲は松本良喜さん。 安野希世乃さんの曲は全て良いことが知られているのですが、この曲は多分今年一番聞いたんじゃないかと思います。 いかにものくたべさんが好きそうな曲ですよね。好きです。最近は生活の音楽、まあつまり繰り返す日常の中に見出すほんの少しの幸せ、みたいな音楽に興味があって、 この曲はかなりそういう気持ちに近い気がします。 このテーマで一曲作ったのですが、まだちゃんとした形でリリースできてないですね、そういえば…
ちなみに生活の音楽は「午後3時、窓から光が入ってあったけ〜」という名前のプレイリストに溜め込んでいっています。
水瀬いのり - 八月のスーベニア
オタク枠2。水瀬いのりさんの最新アルバムより死にたくなる系の曲。 夏の終わりに沈んでいく夕日をみながら聞くと終わりになります。 作曲は藤永龍太郎さんですね。 藤永龍太郎さんの水瀬いのりさん曲で言うと三月と群青ですよね。 これもマジで死にたくなる系の曲です。 ご利用は計画的に。 藤永さんありがとう。陽真 - ひまわり
今年の宮野弦士さん枠です。 今年はある時期に無限に夏曲を掘りまくってた時があって、その時に見つけた曲だったと思います。 グルーヴィーなリズム隊の上に正しいメロディ、正しいコードが展開されている宮野さんのお家芸のような曲です。 今年の宮野弦士さんは他にもいい曲をたくさん出しているのでぜひチェックしてみましょう。シンリズム - 不思議な関係
シンリズムさんの最新アルバムより。 ジャンル的には MPB ということで、非常にブラジリアンで、ラテンのグルーヴと複雑コードなのですが、難しすぎず、J-Pop脳にも優しい曲ですね。 もっとこういう曲増えてほし〜い。 ちなみにアルバム丸ごとブラジリアンで最高です。
中村佳穂 - Hank
中村佳穂さんの最新アルバム「NIA」より。同じアルバムの表題曲「NIA」もかなり好きですし、「さよならクレール」も最高なのですが、 一番印象に残っているのがこの曲でした。 クリーンギターの伴奏に合わせたボーカル曲で、非常にシンプルなのですが、かなり朝ですね。 最近はかなり朝の音楽が好きかもしれなくて、一日(生活)の始まりが朝ということもあって、先ほどの生活の音楽が気になっているという話にも関連するんですが、 この曲はかなり光度合いが高いというか、かなり早朝な感じがしますね。どうでもいいけど毎日湖畔のほとりで静かな朝を迎えたい…
2022年発見部門
例によって順不同です。
ルコア (CV.高橋未奈美) - リトルライダー
2017年、オタクブラジルポップス。小林さんちのメイドラゴンのキャラソンですね。 作詞は中村彼方さん、作曲は泉典孝さんです。 Spotifyで今年一番聴いた曲らしいです。 これも生活の曲です。オタクブラジルポップス、もっと増えてほしいのですが、一番作ってくれそうな人が逮捕されるなどがありましたね、本当に悲しいですが…。
オフコース - ワインの匂い
1975年、同名のアルバムから。 オフコースはかつて日本にあった小田和正率いるフォークロック・ソフトロック?バンドらしいです。 オフコースは通って来なかったのですが、アルゴリズムにおすすめされました。とても優しい曲です。 それはそれとして75年とは思えないほど音がいいけどどうなっている?清浦夏実 - 夏の記憶
2007年。ストリングスが完全に風なアニソン?です。夏です。 あんまり盛り上がらないが完全に正しいメロディですね。こういうあんまりメロディは盛り上げないけどうお〜〜〜っとなるサビの曲が好きです。 作曲は前口渉さん。睦月(CV. 日高里菜) - お散歩日和
2020年の艦これのキャラソンですね。 作曲は5u5hiさん、通称すしP。すしPの曲は全部いいことはあまりにも有名ですが、見落としていましたね。 クラブミュージックの現場を知っている方なので、リズム隊への作り込みが感じられて嬉しいです。普通に漏れていると思いますがすしPの曲をかつてまとめていたので貼っておきます。
嵐 - Summar Splash!
2010年、アイドルポップのお手本のような曲。作曲はThe仙台セピアさん。 夏、サイコ〜〜〜〜〜!!!という曲です。 無限夏曲digイベントの際に発見しました。 コードやメロの正しさという点ではJ-Popは2000-2010年ぐらいの間に完成しているという気はしていて、 そのあたりの大名曲から学ばないといけないな〜というのが最近の課題です。conte - 季節を狙え
渋谷系好きな方ならOrangeadeというバンドの名前を聞いたことがあると思いますが、 conteはOrangeadeにシンリズムが加入してできたバンドだそうです。2019年のデビューシングルなのかな。コードおもろもありつつ、ちゃんとポップスしてるというとかなり月並みな表現ですが、 この曲はかなり絶妙なバランスになっていると思います。
今年リリースのSeaside Breezeもめちゃ良かったね〜
JiLL-Decoy association - SUMMUER MAGIC
2008年。JiLL-Decoy association、通称ジルデコは日本のジャズバンドらしいです。 ジャズというか渋谷系なのか、ABまではオシャレでちょっと複雑な感じで哀愁のある感じですが、サビでしっかり嬉しくなるので嬉しい曲ですね。 一時期この曲ばっかり聴いていましたね、そういえば。日向美ビタースイーツ - 虚空と光明のディスクール
ひなビタ♪の曲ですね。TOMOSUKEさん作曲。ジャンルとしてはポストロック?ドリームポップ? 実はかつて自分は残響系キッズだったのでこの手のジャンルは元々かなり好きなのですが、 この曲は特にオタク要素?がプラスされてて透き通る女性ボーカルが光っています。そういえば、この曲に多大な影響を受けて星降のパレーシアという曲を合作したのも今年のことでした。(リンクはアレンジ版です)
確か、ひなビタ♪未履修の自分に関連楽曲を教えてくれたのも、星降のパレーシアを合作したのも一葉さんでしたね… なんか、思い出が蘇ってくる曲です。
Einmusik & Lexer - Leave You feat. Jyll
めちゃシンプルですがポップで聞きやすいプログレッシブハウスです。 確かPorter Robinsonのツイートで知りました。every time i DJ as air2earth, this track gets the biggest reaction and i see so many smiles, even though i don’t think the people know it. it’s like 2009 vocal proghouse .. but for the 2020s. TUNEhttps://t.co/q800NY6tow
— porter robinson (@porterrobinson) June 18, 2022
ポタロビがライブセット限定でair2earthというプログレッシブハウスプロジェクトをやっているのは割と有名ですが、 ポタロビの音楽性が垣間見えるような曲ですね。
Samantha James - Rise (Eric Kupper Remix)
シンプルだけどポップなプログレッシブハウスという文脈でもう一曲。2007年ですね。 なんか、最近、シンセテケテケするハウスもだいぶ絶滅危惧種な気もしますが、 こういうのでいいんだよな〜という感じがあります。おわり
2022年、それなりに曲は聴いていたんですが、好きなアーティストの新譜を追ったりするのが主で、 あまり横に広げられなかったな〜と上のリストを見て思いました。 去年とだいぶ登場アーティスト被ってますしね。 あと、ポップで、ダンスで、光で、とか毎年同じこと言ってるなこいつ、と思いました。
例によって、2022年のよかった曲をプレイリストにまとめました。
2022年発見部門はこちらです。
来年もよろしくお願いします。 来年もいい曲に出会えますように…
おまけ
年が変わるまでにぼっちざろっくを観なければいけないんだけど、ぼっちざろっくを見ると上のリストが入れ替わるかもしれないな〜 (なぜならぼっちざろっくの曲は非常に良いことが知られているため)